「歴史小説の新人賞に応募したい」と考えたものの、そもそもどんな公募があるのかわからない…という方は多いのではないでしょうか。そこで、今回は歴史小説にはどのような公募があるのかについてご紹介します。
自慢の作品を多くの人に読んでもらうチャンスになるかもしれません。さっそくチェックしておきましょう。
歴史小説の新人賞に応募するための注意点
歴史小説の新人賞に応募するためにはいくつか注意点があります。まず注意すべきなのが「公募の傾向を探る」というものです。一口に「歴史小説の公募」といっても、具体的な傾向や詳細は公募によって異なります。エンターテイメント性のある歴史小説を求めているのか、硬めな文章で史実に限りなく近い歴史小説が多いのかなど、公募によって傾向が異なるため、自分の作品にマッチする公募を選択することが大切です。
歴史小説の新人賞の種類
歴史小説の新人賞にはどのような種類があるのでしょうか。それぞれの特徴や詳細についてご紹介します。
朝日時代小説大賞
株式会社朝日新聞出版の創設を記念につくられた賞です。募集ジャンルは長編の時代小説で、原稿枚数は300~400枚。入選作は「小説トリッパー」で発表され、受賞作は朝日新聞出版より刊行されます。さらに大賞受賞者には200万円が贈呈されるという、ぜひともチャレンジしたくなるような応募内容になっています。
歴史群像大賞
歴史というジャンルから、さらに「シミュレーション小説部門」「戦記小説部門」「歴史小説部門」「時代小説部門」の4つに分類されて小説が募集されています。プロ・アマを問わずに募集されているので、自分の実力を試したい方にもおすすめ。賞金は大賞が100万円、優秀賞が30万円です。
歴史浪漫文学賞
独自の視点で歴史を見つめ、斬新で芸術的な作品を求めている歴史浪漫文学賞。また、気鋭の作家を育てていくことを目的としているため、駆け出しの作家にもおすすめです。原稿枚数は200~500枚。歴史小説の他にも「人物伝」「評論」など、幅広く募集している公募です。
ガラシャ物語
短編の歴史小説を募集している公募です。2,000文字以内でストーリーを展開させるため、短編小説が得意な方に向いています。受賞作はスマートフォンアプリとして公開されるため、多くの人に読んでもらえるチャンスがあります。採用された場合は、400字あたり2,000円の原稿料がもらえます。気軽に応募できるので、腕試しとして応募する人も多いようです。
歴史小説の作家
歴史小説作家にはどのような作家がいるのでしょうか。代表的な作家をご紹介します。
有明夏夫
NHKでドラマ化された「大浪花諸人往来」が代表作の作家です。直木賞受賞作でもあり、他にも多くの人気作品を執筆しています。
井上ひさし
主流は戯曲や中間小説である一方、歴史小説である「四千万歩の男」を執筆するなど、様々な分野の作品を生み出している作家です。
今東光
中尊寺貫主兼参院議員の顔を持ちながら、直木賞を受賞した「お吟さま」を手掛けた小説家です。河内ものを得意としていて、人気作品や受賞作品が多いのが特徴です。
白石一郎
代表作は「十時半睡」シリーズである作家です。歴史小説も執筆していて、九州を舞台にした歴史小説も執筆しています。
歴史小説の新人賞には様々なものがありますが、それぞれ傾向や特徴、募集要項などが異なるため事前に調べておく必要があります。自分の作品と照らし合わせながら、どの公募が向いているのかきちんとチェックしておきましょう。
また、歴史小説を書く上で参考になるお気に入りの作家を見つけたり、それぞれの作家の特徴を把握して、自分らしい歴史小説を書く上での目標にしてみるとよいでしょう。
ぜひ、今回の記事を参考にしながら自分に合った公募を見つけてみてくださいね。