自身の作品を世に出したいと考える方にとって一つの手段となるのが自費出版です。現在では自費出版が可能となる出版社はいくつかありますが、会社によってさまざまな部分で違いがあるのも事実です。
そこで、ここでは自費出版を検討している方のために、出版社によってどのような違いがあるのかをご紹介します。それぞれを比較しつつ今後の参考にしてください。
出版社による違い
出版にかかる費用
自費出版を検討している方がもっとも気になることの一つが費用だと思いますが、出版社によってトータルで必要となる費用は異なります。会社の規模やサービス内容など、さまざまな要素によって費用は変わってきます。そのため、それぞれの会社のサービス内容と費用とのバランスを考えながら決めることが大切なポイントとなります。
追加費用の有無
基本制作費にすべての費用が含まれているケースもあれば、別途追加で費用が必要となるケースもあります。全費用が含まれている場合だと、それ以上お金がかかることはありませんが、さまざまな追加費用が必要になる出版社もあるので注意しなくてはなりません。
編集や校正、原稿の入力作業などで追加料金が発生するかどうかは事前に確認しておく必要があるでしょう。
せっかくお値打ちな費用で自費出版できると喜んでいても、最終的に追加費用がかさんでしまい、当初の資金計画が狂ってしまっては泣くに泣けません。すべての費用が含まれた金額なのか、それともそれ以外に費用が必要になるかは必ず確認すべきです。
著作権料の違い
著者に入ってくる印税は、出版社によって大きく変わってくるので、ここも注意が必要です。出版社によっては自費出版の印税率を4~10%程度と低く設定していることもあれば、もっと高い印税率を設定する出版社もあります。いくつかの会社を比較してみましょう。
費用の比較
ここでは二つの出版社における自費出版の費用を比較してみたいと思います。
A社における費用
A社での自費出版の場合、四六判で本文モノクロ、96頁までで100冊出版する場合、税別309,800円となっています。
B社における費用
A社と同じ条件でB社に自費出版を依頼した場合にかかる費用は、税別950,000円となります。
費用の違いを検証
ここまで費用に差が出てしまうことに驚いた方もおられるでしょう。では、どうしてこれほど金額に差が出てしまうのでしょうか。
まず、A社の場合はカバーなしでB社はカラーカバーが付いての価格となります。たかがカバー程度で、と思った方もいるかもしれませんが、カバーのデザインや制作費、それを書籍に装丁する手間などがかかることを忘れてはいけません。
また、A社は比較的自費出版に強くノウハウも豊富で、リーズナブルな価格でサービスの提供が可能となっています。自費出版に力を入れている会社とそうでない会社とで、価格に差が生じてしまうということは覚えておいたほうが良さそうです。
正確な費用は必ず見積りを
前述の通り、自費出版にかかる費用は会社によってまちまちです。そのため、サービス内容や基本制作費にどこまで含まれているか、追加費用が発生するかどうかといったことは必ず事前に確認しなくてはなりません。
自費出版を手掛ける会社の多くが自社ホームページ上で価格を明記していますが、基本的に追加料金が発生しない会社でも、場合によっては追加で費用が必要となるケースも考えられます。そのため、正確な費用を把握したいのであれば、必ず見積りをしてもらうということを覚えておきましょう。どの出版社でも見積りは無料ですから、はっきりとした金額を最初に把握するためにも見積りは必ず依頼してください。