自費出版と同人誌は同じもの？違いは何か

執筆に興味がある人であれば、「自費出版」と「同人誌」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、「自費出版」と「同人誌」の違いがあまり良くわからないという人も意外と多くいるようです。

自費出版とは

自分の好きなテーマについて執筆をし、編集や印刷といった作業を出版社にお願いするのが自費出版です。書く内容については自分の好きなことを書くことができますが、制作にかかる費用をすべて自分で出費して制作をする形になります。出版するためにはある程度費用がかかってしまいますが、その分製本作業など色々な手間を省くことができ、本格的な本を作ることができるでしょう。

自費出版に多いジャンルとしては小説や自己啓発本、詩歌などがありますが、自費出版の場合、特にジャンルは問わないので自由に好きなものを書くことができます。そのため、自分の書きたいこと、伝えたいことなど本として形に残したい場合におすすめです。

近年では自費出版をする人が増えており、自費出版を取り扱っている出版社も増えつつあります。また、コードをつけることで、一般の書物と同じ様に書店などで取り扱ってもらうことも可能になります。

自費出版に対して同人誌とは

自費出版に対して同人誌は、出版社などに依頼をせずに、執筆から製本まで、すべて自分で行うものをいいます。編集などの作業も自分で行うため、時間や手間がかかる作業になります。しかし、全部を自分で決めることができるので、自由度の高い作品を作ることができるでしょう。

同人誌に多いジャンルとしてはアニメやマンガなどがあります。同人誌を作る場合、個人で制作をする場合もありますが、同じ趣味を持つ仲間達と共同で作り上げている人も多くいます。また、コミックマーケットなど同人誌を販売している場もあるので、そのような場を利用して販売数を伸ばしています。

すべて自分で手掛けることができるので、自分の理想とする作品を残すことができますが、その分手間と時間をかける必要があるでしょう。労力はかかってしまいますが、こんな本を作りたという強い信念がある人におすすめです。

自費出版と同人誌の明確な違いはあるか

自費出版と同人誌は、自分の好きなことを書くことができるという点では共通しています。しかし、この二つの明確な違いは、出版社を通すかどうかということです。出版社を通さない分、自由度は同人誌の方が高くなりますが、本としてより本格的なものを作りたい場合は自費出版がおすすめです。

また、少ない部数を制作したい場合や、できるだけ費用をおさえるのであれば同人誌の方が良いですが、製本の作業など省くことができ、より多くの人に読んでもらうためには自費出版の方が良いでしょう。

自費出版と同人誌にはそれぞれ特徴がありますが、その特徴をしっかり理解した上で自分に合った方を選ぶことをおすすめします。どちらも自分の書いたものを残すことができるという点では共通しています。こんな本を出したい、広くたくさんの人に読んでもらいたいという時は、執筆をすることでたくさんの人に読んでもらうチャンスを広げることができます。その中で、出版社を通すかどうかによって、執筆の内容や出来栄えが変わってくるのでしっかりと考えましょう。

近年インターネットの普及に伴い、電子書籍なども人気を呼んでいます。これまでの本として形に残すものから、変わりつつあるのが現状です。しかし、やはり本として実際に手に取ることができる出版物も根強い人気があるので、ぜひ自分の作品をたくさんの人に読んでもらいましょう。そのためにも自費出版と同人誌の違いをしっかりと理解し、今後の自分の活動に役立てることをおすすめします。