原稿応募

小説新人賞の傾向と対策を考えよう

小説新人賞の傾向と対策を考えよう

締め切り日が近いから、原稿枚数が少なくてよいから、などの理由で応募する小説新人賞を決める方も見受けられます。実は、こういった安易な応募は危険で、場合によっては真っ先に選考から外されてしまいます。このような結果にならないよう、小説新人賞に応募する前に、それぞれの賞の概要を知り、対策を練っていかなければいけません。

ここでは「賞を狙う」ことを意識した傾向と対策を練っていくことをまとめました。

純文学

純文学は、純粋な芸術性を追求するために創作される文芸作品を指しています。一例として哲学的な要素が含まれているものや、文学性の要素が高いものが純文学に分類されます。中には文学研究の論文等も「純文学」として見られることもあるようです。

純文学を求める小説新人賞の例としては「文學界新人賞(文藝春秋)」や「群像新人文学賞(講談社)」などが挙げられます。また「太宰治賞(筑摩書房・三鷹市)」や「坊っちゃん文学賞(松山市)」など純文学作者の名前や純文学のタイトルを冠とした小説新人賞も存在します。

その他、地方創生のために作られた文学賞等も存在しています。出版社が掲げる文学賞よりも敷居は低く応募しやすいので、入選作品集などを一読し、どういった作風の小説が入賞しやすいのか「分析」をしていくとよいでしょう。

エンタメ系

エンターテインメント小説は「娯楽性が高い小説」と言い換えられるかもしれません。ミステリーやポエム、エッセイや随筆等が含まれますが、文学的要素が高いもの、大衆性が高いものなど振り幅が大きいのが特徴です。

エンタメ系の小説賞は、ミステリーや時代小説に特化したものの他、ファンタジーや女流作家に特化したものなど「ジャンルの住み分け」がハッキリしているのが特徴です。

また、「小説すばる新人賞(集英社)」や「小学館文庫小説賞(小学館)」、「角川春樹小説賞(角川春樹事務所)」などは、単行本化だけではなく、アニメ化や映画化などにつながる要素も含まれているので、賞を取った後の流れも意識しながらストーリー展開を考えていくのもよいでしょう。「小説宝石新人賞(光文社)」や、「オール讀物新人賞(文藝春秋)」など小説雑誌が主催する小説新人賞も存在します。

どのような小説が掲載されているか、コラムはどんな感じかなど、その小説雑誌の読み手を意識してみることをおすすめします。

ライトノベル

ライトノベルは、低年齢層向けで読みやすい文体の小説です。全体的に砕けた言葉遣いが中心で、若者言葉やハートマークなどの記号を文章にちりばめる傾向にあります。文語体が中心となる文学作品とは大きく異なります。

ファンタジーやミステリーなどエンタメ寄りの作品が多いのですが、恋愛や友達といった身近に多いテーマなどが中心であることもライトノベルならでは。なお、ライトノベルは、多くの書き手が存在しています。また、将来のラノベ作家を夢見て作品づくりを行っている作家のたまごも多い現状にあります。読み手のニーズも多岐にわたるため、どんなジャンルでも受け入れてもらいやすいのがメリットといえるでしょう。

ライトノベルにはさまざまな新人賞の設定があり、「どういった賞に応募したらよいか分からない」という方には、まずはラノベのレーベルの分析をしてみることをおすすめします。王道的なファンタジー物が多いレーベルや、学園コメディ・青春物が多いレーベル、ローティーンの女の子向けや、ボーイズラブといった耽美傾向にあるものなど多岐にわたります。

「富士見書房ファンタジア大賞(富士見書房)」はラノベというジャンルを確立した権威ある小説賞ですし、「角川スニーカー大賞(角川書店)」は、アニメ化やデビュー後の大々的なプロモーションなど、チャンスも見え隠れしています。また、新人発掘の登竜門として知られるようになった、「MF文庫Jライトノベル新人賞(メディアファクトリー)」は、アニメ化・コミック化・グッズ化などメディアミックスの力が大きく、賞を獲得できれば一気にスター作家になれる可能性も秘めています。

ラノベレーベルのコンセプトに寄せたストーリーを意識してみることもよいですが、このところでは、インパクト勝負・不条理ギャグ・型破りな展開というようなライトノベルも増えています。

どんな小説新人賞に応募するにも、傾向があり、それぞれの賞が求める作家像やジャンルを知ることが大切です。賞に対するコンセプトに見合った作品づくりを意識しましょう。賞金額や締め切りの多さなども考慮し、「魅せる小説」を意識してストーリーを練り上げていくのもいいかもしれません。

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