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純文学の新人賞一覧 | どの賞が狙い目?

純文学の新人賞一覧 どの賞が狙い目?

インターネットの普及により、ネットで話題となり人気を博す作品が増えてきましたが、純文学においては文芸誌が重要となっています。

では、純文学とはどんなものなのか、そしてどのような新人賞があるのでしょうか。

純文学とは、どんなジャンルの小説?

小説は一般的に「純文学」と「大衆文学」、そして「ライトノベル」の3つに大きく分けられています。

その中でも、「純文学」と「大衆文学」は書かれた目的によって分けられ、純文学は芸術性が高く、文章の美しさに重きを置き、大衆文学は大衆に読みやすく娯楽性が高く、内容の良さに重きを置いたものとされています。また、純文学を書く作家でも、内容を重視し、文章の美しさにこだわって書かれていない場合は大衆文学となるため、作家ごとではなく、作品ごとに分けられています。

純文学から大衆文学へ移行するケースは多くありますが、大衆文学から純文学へ移行するケースは少ないものの、現在では増えつつあるため、この分け方は非常に曖昧なものとなってきているようです。

五大文芸誌とは?

純文学を扱う文芸誌には、「五大文芸誌」と呼ばれるものがあります。有名な芥川賞を受賞した作品のほとんどが、5つある文芸誌のどれかに掲載されたものになります。それぞれの文芸誌で新人賞を公募しているため、過去の受賞作を参考にすると傾向が読めるでしょう。

・文学界(文學界)
芥川賞や直木賞を行っている文藝春秋から月刊で発行され、文芸誌の中で最高峰ともいわれています。

・新潮
新潮社から月刊で発行され、文学界と並ぶほどといわれる純文学誌です。

・群像(ぐんぞう)
講談社から月刊で発行され、文芸の批評部門についても定評があります。

・すばる
集英社から月刊で発行され、大衆文学を扱う「小説すばる」とは対を成す、純文学誌です。

・文藝(ぶんげい)
創刊は改造社でしたが、河出書房新社が引き継ぎ、現在は季刊で発行されています。

純文学の新人賞にはどんなものがある?

芥川賞への近道ともいわれる「文学界(文學界)新人賞」

五大文芸誌の一つである「文学界」が主催で、年に1度募集されている新人賞です。

規定の文字数が400字詰めの原稿用紙で150枚以内と制限されており、他の純文学の新人賞と比べると短いのが特徴です。長編小説には向かないといえますが、逆に応募するには書きやすい文字数であるともいえます。

受賞作は文学界に掲載されますが、継続的に受賞後も作品が掲載されれば、芥川賞の候補に挙がりやすくなります。また、芥川賞と直木賞を行っている文藝春秋が出版社である点と、過去に芥川賞を受賞した作品の多くが文学界に掲載されている作品であるという点から、芥川賞の近道ともいわれています。

短編も応募可能な「新潮新人賞」

五大文芸誌「新潮」の出版社である新潮社が主催で、年に1度募集されている新人賞です。

規定の文字数の上限が400字詰めの原稿用紙で250枚以内とされていますが、下限は明記されていないため、短編の応募も可能です。

賞の設立当時は「新潮文学新人賞」でしたが、1999年の第31回より「新潮新人賞」へ改められました。また、2008年の第40回からは、評論・ノンフィクション部門が廃止され、小説部門のみが募集されるようになりました。応募数が他の新人賞と比べると若干多い年が多く、登場人物の心理描写が秀逸な作品が受賞しやすい傾向があるようです。

高い筆力が求められる「群像新人文学賞」

五大文芸誌「群像」が主催となり、1958年から続く、歴史ある新人賞です。

規定の文字数は400字詰めの原稿用紙で70枚以上、250枚以内とされているため、短編の応募も可能です。

年に1度募集され、受賞作は選評とともに群像に掲載されます。純文学の新人賞の中では、重厚、または硬派などという表現がされる、筆力の高い作品が集まる傾向があるようです。

受賞賞金が高額な「すばる文学賞」

五大文芸誌「すばる」の出版社である集英社が、1978年より行っている新人賞です。

他の新人賞と比べると歴史はまだ浅いといえますが、若くて勢いがあり、エンターテインメントに近い作品が受賞する傾向があります。また、副賞の受賞賞金が、純文学の新人賞としては高額となる100万円であることが特徴の一つでしょう。

最終選考委員を務める作家陣の顔ぶれが豪華なことでも知られていますが、五大文芸誌が行う新人賞で比較すると、応募数が他よりも若干少ない年が多いようです。

ポップな作品が多数受賞している「文藝賞」

五大文芸誌の一つ「文藝」の出版社である河出書房新社が主催する、1962年から続く新人賞です。

近年では中学生や高校生の作品が受賞することが増え、個性的な作家、または天才肌ともいえる作家が多い傾向があるようです。カジュアルでポップな作品の受賞が多いことも特徴の一つといわれていますが、最終選考委員には文芸評論家も加わっているため、受賞の難易度は高いといえます。

2017年の第54回では、専業主婦である応募者が最年長受賞をしたことでも話題を呼びました。

小説家を目指すなら、やはり芥川賞を視野に、五大文芸誌の新人賞へ応募する人がほとんどでしょう。応募数に若干の差はあるものの、受賞する作品は1点ないし2点と、大変狭き門となっています。まずは過去の受賞作から、自分の小説に合った賞を探すと良いでしょう。

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