自分史を書くときに特に重要な、自分らしさ。インパクトのある書き方をすれば、自分の人生がより充実しているものに感じます。
こちらでは、自分史の決め手となる「タイトル」と「書き出し」についてご説明します。また、自分らしさを表現するコツもみていきましょう。
タイトルのつけ方
タイトルを決めるときに覚えておきたいのが、頭に浮かぶ言葉やイメージを書き出していく作業です。どんなにささいな考え方だとしても、どこかでタイトルに繫がる一言が生み出される可能性があります。書き出したものをじっと見つめて、何も思いつかないようであれば時間を空けて再びタイトル案を考えます。
ときに他の人の意見を参考にしてみてもよいでしょう。タイトル案同士を組み合わせてみると、より素敵なキャッチフレーズが生まれるかもしれません。
そうやっていくつか候補を出して絞り込んでいき、最終的に納得するタイトルを1つ決めます。ただし、ありきたりなタイトルをつけないようにしてください。「私の人生」「これまでの歩み」「生涯の記録」など、自分史らしさはありますが、自分らしさに欠けます。
最初にタイトルを考えると、こういった言葉しか浮かばない傾向にあります。タイトルを考えるタイミングとしては、最後に考えたほうがよいでしょう。書き進めていくうちに、題名のイメージを創り上げていくことが大切です。
書き出しのポイント
書き出しで重要なのは、基本情報を冒頭に持ってくることです。たとえば高校時代を振り返るならば、以下の情報を書き出しに取り入れましょう。
- どんな高校生であったのか?
- 部活はしていたのか?
- アルバイトをしていたのか?
- 小学校や中学校と比べて、性格や考え方は変わったのか?
- 当時の将来の夢は?
他にも、委員会やボランティア活動、交友関係、交際関係など、「その時代の自分が一目で分かる文章」を先頭に持ってきましょう。とはいえ、書き出しであれこれと情報を盛り込んでしまっては読みづらくなります。基本情報を厳選したら、残りは「付加的な情報」としてその後の文章に回しましょう。自分だけにしか書けないような内容を書き出しに入れてみるのも、読み応えのある良い自分史となります。
自分らしさを表現するためのコツ
「タイトル」と「書き出し」を自分らしく書くためには、いくつかポイントがあります。以下では、4つのコツをみていきましょう。
1.文章構成をかっちり決めすぎない
時代ごとの書き出しを先に決めて文章構成を組むやり方があります。しかし、書き始める前の文章構成がしっかりしていても、書いていると話が膨らんでしまいます。特に自分史では、幼少の記憶や学生時代の思い出、仕事の出来事、プライベートであったことなど、さまざまな分野からの書きたい内容がポンポン出てくるでしょう。それならば、時代ごとに思いつく言葉やイメージをまとめておき、そこから書き出しやタイトルを引っ張ってくるほうが効率良く進められます。
2.自分史に目的を持たせる
時代ごとに思いつく言葉やイメージに、ストーリーやテーマを持たせてみてもよいでしょう。「今でも笑ってしまう思い出」「懐かしくて心に響くもの」「胸が熱くなる言葉」など、時代ごとに何かしらの目的を見いだせると、より自分らしくなります。
3.書きながら膨らませていく
そのときの状況、もしくは登場人物との会話を盛り込んでみると自分史にメリハリがつきます。特に「会話」が大切な要素であり、書き出しで誰かの一言から始めてみるのもポイントです。
ただ、当時の会話を全て暗記しているわけではありません。細かいことを気にせず、勢いでどんどん書いていきましょう。
4.第三者のアドバイスをもらう
できれば家族や友人など、普段お世話になっている方に読んでもらったほうがよいです。「どこか読みづらくはないか?」「付け足すとしたら、どの部分がいいのか?」といった内容のほかに、タイトルと書き出しについてもぜひ聞いてみましょう。
親身に話を聞いてくれる人、アイデアを出すのが上手な人であれば、より良いタイトルや書き方のアドバイスをしてもらえるかもしれません。
ありきたりな書き方に慣れてくると、自分の人生を振り返ったときにちっぽけに感じてしまいます。パッと思いついたものをすぐに書くことも大切ですが、試行錯誤を重ねて「これだ!」というタイトルや書き出しをつけていきましょう。そこから自分史のオリジナリティが広がり、書いて良かったと思えるはずです。