本の書き方

序破急の意味とは ~作品における重要性

序破急の意味とは 〜作品における重要性

小説の執筆のために様々な情報を収集していたら、「序破急」というワードを目にして疑問に感じた…ということはありませんか?聞きなれない言葉でもあるため、意味がわからないという人は少なくありません。

そこで、ここでは「序破急」の意味や、作品を作る上での重要性についてご紹介します。

序破急の意味とは

序破急とは、舞踊や芸能、文芸などにおける形式原理言語です。物語の構成を3段階に分けたもので、イメージとしては「起承転結」が4段階に分けられているのに対し、「序破急」は3段階に分けられている、というものです。

「序」は、物語の導入部分で起承転結の「起」の部分にあたります。そして「破」では、クライマックスに向けて物語を展開していきます。最後の「急」はクライマックス~結末の部分。起承転結の「転」と「結」をセットにしたようなものです。

「序破急」の意味を作品で理解

序破急は具体的にどのようにして作品に取り入れられているのか気になりますよね。ここからは、代表的な作品「ベイマックス」を例として、序破急の意味をご紹介します。

「序」では多くの情報を短時間で伝える

主人公の男の子がロボットバトルに参加するシーンから物語はスタートします。この時点で映画の内容に「ロボット」が関連している映画であるということが、見ている人に伝わります。

さらに、このシーンからは言動や行動から垣間見える主人公の闘争心の強い性格や知性の高さ、そして大金を稼いでいるという情報が把握できます。その後物語が中盤に差しかかる前に、家族構成やこの映画の主要キャラクターの登場などを、ストーリーの中に組み込んでいきます。

「破」では主人公の苦悩・葛藤が描かれる

「破」では、主人公自身の苦悩や葛藤が描かれ、解決策を見いだせずに1人抱え込んで悩んでしまいます。しかし、ひょんなことから解決のヒントを得て立ち上がります。クライマックスへ向かって、物語を運んでいきます。

「急」でクライマックスからエンディングへ

敵との対立や、障害を乗り越えるまでの主人公の動きが物語を急展開させ、見ている人を作品に引き付けます。仲間とともに立ち向かう姿勢や、決して優勢とはいえない状況ではあるものの、めげずに敵に挑んでいく主人公の行動など、「勝つか負けるか」の状況を演出しクライマックスを盛り上げます。

敵を倒した後は、また平和な日常が訪れた様子を手短に伝えて、作品はエンディングを迎えます。

序破急は小説以外にどう取り入れられているか?

序破急というと、小説に取り入れられているイメージが大きいですが、他にどのような分野で取り入れられているのか見てみましょう。

映画

上記の「ベイマックス」でもご紹介した通り、序破急は映画の作品でも積極的に取り入れられています。物語の構成の基本ともいえるため、まずは序破急をもとにストーリーを組み立て、そこから応用したり変化をつけたりすることもあるようです。

ドラマ

ドラマは1本あたり30~60分程度という短い時間であることが多いです。この限られた時間の中で物語を展開していくのは至難の業ですが、ドラマ1本を全体として序破急を当てはめることで、ストーリーにメリハリが出ます。結末に関しては、1本ずつ終結するパターンと、複数回にわたって物語が連続して続き、最終話の近くになって最終的な結末がわかるパターンの2種類あります。

音楽

元々序破急とは雅楽の楽曲を構成する要素として使われていました。「序」はゆっくりとした自由なリズム、「破」は少し早くなったリズムで変化をつけ、「急」ではさらにリズムが速くなり一気にクライマックスを迎えます。これは現在でも日本特有のリズム感を表す概念として残っています。



序破急は、小説や絵本、映画など物語の作品において重要な存在です。読み手や見ている人を引き付けるための重要な構成で、多くの作品に取り入れられています。また、序破急の基本を知ることでアレンジや+αで物語を展開させられるため、物語に緩急をつけやすくなります。ぜひ、作品作りの参考にてみてくださいね。

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