人生をより豊かにする可能性を秘めた、自分史。
とはいえ、ただやみくもに過去のことを書いていては、得られるものは少ないでしょう。人によっては悪い出来事ばかりを思い出して、「書かなきゃよかった」と後悔してしまう恐れがあります。
ここでは、有意義な自分史をつくるための書き方と心構えをご紹介いたします。書き始める前にきちんと理解して、「始めてよかった!」と思えるようにしていきましょう。
より良い自分史の書き方
自分史では「過去との向き合い方」が重要となります。まず盛り込む内容を厳選するのが望ましい書き方です。これからの人生を振り返って、どのような出来事を書くのかを大まかに決めましょう。
また、自分史とは楽しくつくるものであり、嫌なことを無理に書く必要はありません。過去の失敗や過ちを入れるのであれば、それを通じて自分がどうやって成長していったのかまで書きましょう。
さらに、これまでの出来事を整理するために「年表」を作成してみるのもおすすめです。簡単なものでいいので、時系列に沿って並べてみてください。情報を整理するだけで、そこから何かヒントが得られるでしょう。
自分史を書くために必要なこと
より良い書き方に加えて、書くために必要なポイントを理解しておくのも大切です。
以下では、これから自分史を書いていくうえで求められる3つのスキルをみていきましょう。
過去を振り返りつつ、書き続けていく
自分史とは、一度書けば終わるものではありません。定期的に自分の人生をメンテナンスするイメージで、過去を振り返っては書き留める習慣をつけましょう。継続力がある人ほど、生涯にわたり有意義な自分史を生み出せます。
ただ、現状では続けることに自信を持っていない人でも安心してください。「そういうのは苦手だから」と敬遠するのではなく、あきらめずに自分と向き合い続ける姿勢が自分史づくりの第一歩です。
自分のありのままを受け入れる
見栄を張って自分史を書いていても、あまり良い成果を期待できないでしょう。むずかしいかもしれませんが、ありのままを受け入れてください。他人から羨まれる出来事ばかり書きつづってしまいがちですが、第三者の視点で自分の人生を評価できるようになるのが理想です。
良い思い出、悪い思い出を含めて、自分の人生を分析してみましょう。
事細かに思い出せる工夫を凝らす
数十年分の自分史をまとめて一気に書くと、挫折してしまいます。たとえできたとしても、乏しい内容になりかねません。数ヶ月単位で取り組み、毎日コツコツと書き上げましょう。そうすることで、潜在的な記憶まで引き出すことができます。
どうしても思い出せない場合、家族や友達に聞いてみてください。過去の情報をあいまいにせず、細部にわたって思い出せるのかが重要です。
知っておきたい心構え
自分を見失っているとき、現状に満足していないときには、積極的に自分史を書きましょう。「自分のために書く」という行為は、そこから何かきっかけを見出す可能性を生み出します。
また、もし書いているうちにマンネリ化してしまうのであれば、条件づけを行ってみてください。条件づけとは、行動に対してプラスイメージを植えつけることです。たとえば1日5分でも自分史を書いたら、自分にご褒美を与えてみましょう。楽しい気持ちが続くことで、そのままモチベーション維持につながります。
自分史とは、自分の生きた証しを書きつづる重要な記録です。人生を客観視するためにも、ぜひ自分史をつくってみてください。そして書き方や心構えを意識することで、絶大な効果を発揮します。
素晴らしい一面に気づく瞬間が生まれるので、そういったアプローチも大切にしていきましょう。他人の評価を気にせず書き始めることが、より良い自分史をつくり出す足がかりとなります。