本の書き方

献本とはどんな仕組み?出版した際に献本を行う流れや仕組みを中心に解説

献本とは

「献本」とは、著者や出版社が、自分の本を特定の相手に無料で贈ることを指します。これは、一般的に新刊が出た際に、書評家、メディア、知人、または協力者などに本を提供するために行われ、広報活動の一環として書籍の認知度を高めることを目的として行われることが多いです。
本記事では、献本の仕組みや、実際にどのような流れで行われるのかについて詳しく解説します。

献本の目的や流れについて解説

献本の主な目的は、書籍の宣伝や評価を得ることです。新刊書を贈ることで、書評を掲載してもらったり、口コミでの広がりが期待できます。また、出版に協力してくれた関係者や知人に感謝の意を込めて本を贈る場合もあります。特に、献本はメディア関係者にとって書籍の認知度を高めるための有効な手段となっています。
出版した際に献本を行う流れは、次のようなステップで進みます。

①贈る相手を選定する

献本する相手は、書評家、ジャーナリスト、ブロガー、インフルエンサー、あるいは関係者や知人といった、書籍の認知度を高めてくれそうな人々になります。メディアや口コミに影響力がある人物に献本することで、より多くの読者に広がることが期待できます。

②本を送る際の挨拶状を用意する

献本する際には、単に本を送るだけでなく、挨拶状やメッセージを添えることが重要です。この挨拶状には、書籍の簡単な説明や、献本を贈る意図を明記し、相手への感謝の意も伝えることが重要です。丁寧なメッセージが、書籍を読んでもらえるきっかけになるかこともあります。
挨拶状を作る際は、以下のポイントを抑えて作成するようにしましょう。

1.基本的な挨拶を述べる

送付状の冒頭には、基本的な挨拶文を記載します。例えば、「拝啓」や「謹啓」といった敬語表現から始め、相手への感謝や日頃のご厚情への感謝を述べるのが一般的です。

2.書籍の簡単な紹介

今回の献本で紹介する書籍について、タイトルやテーマ、どのような内容が含まれているかを簡潔に紹介します。この際、相手が興味を持てるようなポイントに絞って説明することがポイントです。

3.献本の意図を明記する

なぜこの書籍を送るのか、どのような形で広めてほしいかなど、献本の意図を簡単に述べます。書評や感想をいただけるとありがたい、もしくは参考資料として役立ててほしいといった内容を記載すると良いでしょう。

4.お礼の言葉と締めの挨拶

最後に、相手に対する感謝の言葉をもう一度伝え、「今後ともよろしくお願い申し上げます」といった締めの挨拶を入れて送付状を結びます。必要に応じて、連絡先なども明記しておくとスムーズです。

送付状は、献本の印象を左右する重要な要素です。丁寧に書き、受け取る側が書籍に興味を持ってもらえるように心がけましょう。

③送付の手配

送付状の準備ができたら、献本する書籍と一緒に郵送や宅配便で送付します。贈る相手が多い場合、出版社に献本リストを渡し、発送を代行してもらうこともあります。個人で自費出版を行った場合は、自分で発送手続きを行う必要があるため、予め送付先をリスト化しておくとスムーズでしょう。

④フォローアップ

献本後、相手が書籍を読んでくれたか、レビューを書いてくれるかを確認するためのフォローアップが重要です。丁寧なフォローアップは、相手に感謝を伝えるだけでなく、さらに深い関係を築くための手段にもなります。

以上が大まかな流れとなります。

一方で、献本を受けた側はどのような対応をすれば良いのでしょうか?以下にまとめてみました。

献本をもらう側の流れについて解説

献本を受け取る側にとっては、書籍が手元に届くまでの流れと、その後の対応が重要になります。以下は、献本をもらう側の一般的な流れです。

①書籍の受け取り

献本は、出版社や著者から直接郵送や宅配便で届けられます。書籍と一緒に、著者からの挨拶状や書籍の概要が添えられていることが多く、これによって書籍の背景や目的がわかりやすくなります。受け取る側は、まず書籍とメッセージの内容を確認します。

②書籍の内容確認

受け取った書籍の内容を一読し、書評や感想を準備します。特にメディア関係者やインフルエンサーの場合、書籍の内容が自分の読者や視聴者にとって有益かどうかを考慮することが大切です。読了後にどのように紹介するか、記事やレビューの方向性を検討します。

③レビューや書評の作成

献本された書籍について書評やレビューを作成する場合、書籍の魅力や特徴をわかりやすくまとめ、読者に伝えることを心がけます。特に、SNSやブログでの紹介は多くの人に影響を与えるため、誠実で客観的な感想が求められます。

④フィードバックの提供

著者や出版社からフォローアップが来た場合には、誠実なフィードバックを提供します。また、感想を直接伝えることで、著者との関係が深まり、今後の献本やコラボレーションの機会に繋がることもあります。感想が好評であれば、さらに別の書籍の献本依頼が来ることもあります。

以上が献本を受け取った側の大まかな流れとなります。献本を受けた方は是非参考にしてみてください。

献本のメリットとデメリットについても解説

献本にはメリットもあればデメリットもあります。それぞれについてまとめてみました。

献本のメリット

  • 書籍の認知度が上がり、書評や口コミによる広報効果が期待できる
  • 関係者や協力者への感謝の気持ちを伝えることができる
  • メディア露出の機会を増やし、書籍の売上を促進する

デメリット

  • 贈った書籍が読まれなかったり、期待していたレビューがもらえないことがある
  • 大量に献本を行う場合、書籍の制作費や送料がコストになる
  • レビューが必ずしも好意的でない場合もあるため、リスクを伴うこともある

献本を成功させるためには、ターゲットをしっかりと選定し、適切なタイミングで送ることが重要です。特に、書評家やメディア関係者に対しては、事前にアプローチをしておくことで失礼にならず、より効果的な献本活動が可能です。また、フォローアップを丁寧に行うことで、書籍の認知度を向上させることが期待できます。

まとめ

献本は、自費出版や商業出版のいずれにおいても、書籍の宣伝や広報活動として非常に有効な手段です。書籍を適切な相手に贈り、感謝の意を伝えるとともに、メディア露出や口コミによって多くの読者に届けることができます。献本を効果的に活用し、自身の出版の成功に繋げましょう。

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