小説を書くことが趣味の方や、本業にしている方であれば、「SF小説」の執筆を検討する方もいると思います。しかし、SF小説をいざ書いてみると、意外にも難しくてなかなか進まない…といった悩みを抱える方は少なくありません。
そこで今回はSF小説の構成の組み立て方や、SF小説を書くコツなどについてご紹介します。
SF小説に限らず小説を書く基本について
ジャンルの違いに限らず、小説を書くにあたっていくつか基本があります。
- 先に構成やプロットを作成する
- 展開されたストーリーの目的や動機、原因などを明確にする
- シーンごとに配分を決める
上記3つは小説を書く上での基本となります。これらをしっかりと行わないと、物語に深みが出なかったり、物語の進み具合に支障が出たりしてしまうことがあり、せっかくの作品の魅力が半減してしまいます。きちんと基本を把握し、理解した上で小説づくりをスタートさせましょう。
SF小説を書くときの組み立て方
では、SF小説を書くときには、物語をどのように組み立てればよいのでしょうか。
三幕構成を意識する
1つの作品に対して3分割する「三幕構成」を意識してみましょう。
簡単にいうと「物事のきっかけ」「クライマックス」「結末」に分けます。それぞれのシーンの中にどのようなエピソードを詰めるのかを書き出していくと、自然とそれぞれの配分についてもイメージしやすくなるのでおすすめです。
説明を書きすぎない
SF映画は複雑なストーリーになることが多く、読者に理解してもらいたい設定が多くなる傾向にあります。しかし、そうした説明が多い小説は読者を退屈にさせてしまいますし、ストーリーのテンポも悪くなりやすいものです。そのため、読んでいてストレスになってしまう可能性があるため注意が必要です。
どの情報を読者に提供すべきか、本当に必要な説明はどれかをよく考えて執筆しましょう。
「裏設定」も決める
作品にリアリティを出すには「裏設定」を決めることも大切です。物語とはいってもその舞台は登場人物の生活模様が描かれているわけです。そのため、物語に直接出てこない設定もしっかり考えることで、登場人物のリアルさを表現できますし、物語の深みもより一層増します。
SF小説づくりに大切なコツとは
SF小説づくりで大切なコツは大きく2が存在します。それぞれのコツをチェックしてみましょう。
執筆ジャンルの知識を得る
SF小説づくりで非常に重要なのが「知識を得る」というものです。
例えば、宇宙を舞台にしたSF小説なのであれば、「惑星」「宇宙環境」「現実社会における宇宙関連の問題」などについてしっかり把握しなければなりません。もちろん、知識を得ずに想像上のもので物語を完結することも可能ですが、これではリアリティを出すことが難しく、読者も感情移入がしにくくなってしまう可能性があります。
「ストーリーの都合」に左右されない
注意してほしいのが「ストーリーの都合で登場人物たちに動いてもらう」というものです。辻褄を合わせるために登場人物を動かしてしまうのはNGです。その事実は意外と読者に伝わってしまうもので、「あ、ここで矛盾してしまうからこのキャラクターを死なせたんだな」と、書き手の力不足を伝えてしまうことになります。
あくまでも「登場人物あっての物語」であることを認識し、ストーリーの都合に振り回されないよう注意しなければなりません。
SF小説を書くのは決して簡単ではありません。しかし、コツを理解するとことで格段に書きやすくなるので、どのように進めるのかを検討してから執筆に入ってみましょう。読者が思わず夢中になってしまうような、素敵なSF小説を作ってくださいね。